霰粒腫とは、眼瞼(まぶた)にあるマイボーム腺(涙の脂分を分泌する腺)が詰まることによって生じる慢性肉芽腫疾患です。
症状は、眼瞼の腫れや異物感を伴います。
下記の麦粒腫と違い、発赤や疼痛は伴いません。
腫脹部位を触るとコロコロとしたできもの(腫瘤)を触れます。
腫瘤が小さければ自然治癒することもあります。
基本的には、ステロイドによる薬物療法を始めますが、大きな腫瘤の場合、手術で摘出します。薬物療法の効果判定には、数週間~数か月を要する場合もあり得ます。
手術の際の摘出物は、悪性か良性か鑑別するために病理検査まで実施します。
麦粒腫とは一般的に「ものもらい」といわれております。原因は細菌感染です。
眼瞼の外側に位置する皮脂腺や汗腺に感染したものを「外麦粒腫」、眼瞼の内側にあるマイボーム腺に感染したものを「内麦粒腫」といいます。
症状は腫脹・発赤・疼痛などです。
治療としては、まず抗菌薬の点眼や軟膏をすすめます。
化膿が進むと、外麦粒腫は皮膚側から、内麦粒腫は結膜側から膿が出る(排膿)ことがあり、排膿すれば治癒します。
排膿が起こらない場合は切開することもあります。
眼瞼下垂とは上まぶたが垂れ下がる状態を言います。
大きく分けて「先天性眼瞼下垂」と「後天性眼瞼下垂」があります。