アレルギー性結膜疾患
Allergic conjunctivitis disease
アレルギーとは、からだを守るための働き(免疫※1)が、特定の異物(抗原※2)に対して、 反応し過ぎることをいいます。
特に、眼の表面には、アレルギー反応を引き起こす免疫細胞が多く存在し、直接外界と接していることから、アレルギー性結膜疾患を発症しやすいと考えられます。
アレルギー性結膜疾患には、アレルギー性結膜炎、巨大乳頭結膜炎※3、
アトピー性角結膜炎、春季カタル、という4つの疾患が含まれています。
特に、アレルギー性結膜炎は、日本人の6人に1人に発症し、女性は男性の2倍発症しやすいと言われています。10代にピークを認め、加齢とともに減少します
症状
かゆみや充血、眼脂、異物感です。
春季カタルなどの重症例では、疼痛や角膜障害による視力低下を来します。
原因
アレルギーの発生機序や原因は完全解明されていませんが、抗原に対する過剰な曝露、生活環境、遺伝、食生活などが指摘されております。
アレルギー性結膜炎の原因の80%以上は、何らかの花粉であると推測されています。
治療
抗アレルギー剤投与、ステロイド剤投与、可能であれば、抗原からの回避。
重症例には免疫抑制剤投与、外科的治療があります。
コンタクトレンズ装用者にあっては、装用時間短縮などを勧める場合もあります。
当院においては、採血検査による精密な原因抗原検索も可能となっており、
アレルギー性結膜疾患の予防や抗原回避の上で、大変ご好評を得ております。
※1 免疫:本来、外来の異物を排除するために働く、生きるために欠かせない身体の防御機能です。
※2 抗原:細菌、ウイルス、花粉、ハウスダスト、虫、特定の食べ物など、多種多様です。